ごく普通の段ボールでできたペーパードームは、2~3回も分解&組立すると扱いや保管場所によっては弱くなってきます。今回は、せめてもう数回長持ちさせたい〜という方向けの、最近発見したツール&Tipsをご紹介。

販売から3年たち、全国に旅立たペーパードームはお陰様で昨年10月に累積で300台以上になったのですが、そのユーザの方々の「もう少し長持ちできないか?」のお声になかなか答えられずにいました。
ペーパードームの利点でもあり欠点でもある安価な段ボールという素材は、柔らかく加工しやすい反面、耐久性が低い事。その傾向がもっとも現れるのが各パネルを接続する時に用いるネジ穴。何度か分解&組立をしている内に穴が広がってしまい…しまいには破けてしまうのでした。
その弱点は最初からわかっていたのですが…解決のために高額になってしまう事や思ったほどの効果が得られない〜というところで、何度もトライ&エラーをしてきたのですが、ここに来て上記の穴あけパンチの存在に気がつきました。
上記の穴あけパンチは、ペーパードームのネジ穴と同じ7mmの穴が開けられるもの。ネジ穴と同じ大きさの穴の開いた補強シールを作って貼れば穴周辺の強度がUPし、より長持ちすることが期待できます。
今回は、実際に貼るところまでを簡単にご紹介します。
1)必要なものを揃えます。直径7mmの穴が開けられる1つ穴パンチ(今回はカール事務器株式会社のものを使いました。)、透明丸シール(直径20mm以下のもの。アマゾンとかで手に入ります)。

2)穴あけパンチの底カバーを外す。
3)透明丸シールの、各シールの中心に印をつける。

4)穴あけパンチの底が見える様に上下逆さまにして、その状態のまま印を着けたシールを差し込む。

5)シールの真ん中の印が、穴開け位置を示す穴の中心に来たらパンチする。

6)ネジ穴に、穴を開けたシールをしっかり貼って完成です。
1つ注意する点としては、ネジの頭に貼るシールの直径が20mmなので、ドームの内部に面するネジ穴に、それより大きな補強シールを貼るとシールの周囲にはみ出して投影した際に反射して目立ってしまうことです。それを避けるためには、ドームの内側に面するネジ穴の補強用には、20mmより小さな18mmや15mmの補強シールを使うことをオススメします。

さて、この補強で何回延命できるのか?まだ不明なのですが、今まで効果的な方法がなかったかと思うので、実演展示用のペーパードームで試していきたいと思います。
ドームの内側以外のネジ穴には強力なシールを貼れば〜というと…その粘着力により穴あけパンチが機能しなくなることも有るので、適度な大きさと粘着力のベストバランスを見つけられば、と思っています。
もっと良い方法あるよ!コレが良かったよ!などあれば、お伝えいただければ皆さんとシェアさせていただきます。ではでは、よろしくお願いいたします。
[:en] 東京の池袋にある”あうるすぽっと“で、8/12まで開催されていた『あうるのまちのあそびば』で本濃研太さんの手で巨大な桃と化した、200%拡大されたペーパードームのFreeドームです。(サムネイル 写真撮影:星ひかる) 具体的にはFreeドームとして公開しているPDF(このページ最下部にリンク有)のサイズをそのまま2倍に拡大して、大きな段ボール板から切り抜いて合体させつつ〜補強や、より有機的な表現をするために”虫食い穴みたいな丸い開口部”や”熟し具合を醸し出す着色”など施されて、アートとして組み上がった『桃』ドームです。面白いのは、ペンキで着彩することで強度もUPしている点。 この『桃』の大きさは、直径4mで高さは2.4m。 使ったダンボールの大きさは180cm x 90cmサイズ。それらをFreeドームのPDFのサイズをそのまま2倍にしてカッターで1枚ずつ切り出して、ペンキで着彩(ローラー塗装です)。組み立てながら、強度や形を検証しつつ上から更にダンボールを重ね貼りしたり、虫食い穴を想起させる丸い開口部を設けながら形にしていきます。 最初こそドームっぽいですが…全体が組み上がる時には立派な『巨大な桃』です(笑)。 桃全体に散りばめられた「虫食い穴」は、天井からの光を桃の床面にリズミカルに投影し、またその反射が黄色い桃の内部で再反射し〜と、奥行きのある表現を実現しています。このアイデア&表現手法は秀逸ですね。 残念ながら、展示期間は終了してしまったのですが… いつもカチッと正確な形状を求められるペーパードームにばかり接していた自分には、今回あうるすぽっとさんに送っていただいた写真は、新しいペーパードームの使い方(アプリケーションともいいます)として衝撃的なものでした。 よし自分でも作ってみよう!という方は、Freeドームの作り方(PDF)がmake道場のHPからダウンロードできるのでご活用ください。(簡単なアンケートにお答えいただきます) なお写真中で使われているダンボール同士の接合にはmakedoが使われています。